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内部統制監査とは?会計監査との違いを解説

会社の財務面や業務活動における情報の信頼性を確保してくれるのが公認会計士です。
しかし、会計監査は知っていても、内部統制監査をご存知ではない代表者や総務担当の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、内部統制監査と会計監査との違いについて解説いたします。

内部統制監査とは

内部統制監査とは、会社の財務諸表に関連する内部統制の有効性を評価する監査です。
会社と会計監査人が協力して内部統制の有効性を評価し、その結果を基に内部統制報告書が作成されます。
その結果を基に会計監査人によって作成されるのが内部統制監査報告書です。
続いて内部統制監査の評価対象となる内部統制の概要と、内部統制監査を取り入れるメリットについて解説します。

内部統制の概要

内部統制は会社が健全に営業活動を実施するための行動規範であり、経営者だけでなく従業員と共に整備し、適切に運用していかなければなりません。
また、会社内部だけでなく、委託先や取引先など会社が関わる全ての活動が対象となり、委託先にも内部統制の遵守が求められます。

内部統制監査を取り入れるメリット

内部統制監査を導入することで、会社が自身で行った会社活動(内部統制)の報告に対して、監査人からの評価を受けられます。
その評価を基に作られる内部統制監査報告書が情報の精度と信頼性の証明となるため、社会的信用を高められます。
内部統制だけでなく、内部統制監査を実施することで、会社の業務活動の健全化と社会的信用の向上に繋がります。

内部統制監査で確認されるポイント

内部統制監査で確認される6つのポイントを表にまとめました。

実在性会社の資産や負債が実際に存在しているかどうか
網羅性財務諸表において、資産や負債、取引など全て計上されているか
権利と義務の帰属賃借対照表に計上された資産への権利、負債への義務が計上した会社に帰属しているか
評価の妥当性会社の資産や負債が適切な価格で計上されているか
期間配分の適切性取引や取引記録(会計事象)が全て会計期間に計上されているか
表示の妥当性財務諸表にある資産や負債などの項目の記載が適切かどうか

会計監査との違い

内部統制監査は会社が自身で実施した営業活動に関わる内部統制の有効性を評価・証明してくれるものです。
一方、会計監査は会社が公認会計士や監査法人に監査を外部委託し、財務報告の信頼性を評価・証明するものです。
双方が補完しあい、会社の営業活動や財務の信頼性を証明し、より会社の社会的信用を高められます。

まとめ

内部統制監査は内部統制を通じた会社の健全な営業活動による社会的信用の獲得に有効です。
しかし、適切な内部統制活動には専門家の知識が不可欠です。
内部統制についてお悩みでしたら、まずは公認会計士へご相談ください。