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不正会計が疑われた場合は会計士に依頼すべき?
不正会計が発覚した場合には、企業の信用性がなくなる可能性があり、その影響によって企業イメージに傷を付けたり、売上が落ち込んだりすると、最悪の場合は企業存続が困難になるかもしれません。
この記事では、不正会計が疑われた場合は会計士に依頼すべきなのかという疑問について解説します。
不正会計とは
不正会計とは、財務状態を良く見せるために意図的に財務諸表を改ざんすることです。
具体的には、架空取引による売り上げの水増しや費用の先送りなどが該当します。
不正会計の種類
不正会計の代表的な種類は以下の3つです。
・循環取引
・横領
・押し込み販売
循環取引とは、複数の企業が協力して売上や利益を水増しする行為を指します。
横領とは、企業のお金や人の預金などを自分の懐に入れる行為です。
押し込み販売とは、注文がないのに強引に商品を販売する行為であり、取引先に対して必要以上に在庫を抱えさせて意図的に売上を伸ばす方法です。
不正会計を疑われた場合に会計士に依頼するメリット
不正会計を疑われた場合に会計士に依頼すると、どのようなメリットがあるのかみていきましょう。
不正会計の調査ができる
会計士は、不正会計や粉飾決算が発覚したときの調査を主に行っています。
そのため、会計士に依頼すれば、疑われている不正会計に関する取引や関係書類の詳細な分析が行えるので、不正会計の事実関係を明確にできます。
内部統制の構築を支援できる
不正会計の原因は、内部統制の欠如にあることが多く、調査結果を基に内部統制の構築支援が行えます。
調査報告書の作成ができる
不正会計の原因や再発防止策などをまとめた調査報告書を作成します。
会計士の場合は、外部に公表されるリスクを踏まえて作成するため、企業などの利害関係者(ステークホルダー)や一般社会に対してもわかりやすく説明できるメリットがあります。
フォレンジック調査ができる
フォレンジック調査とは、メールや電子帳簿、サーバーなどのデジタルデータを調査し、不正の証拠や事実確認を明確にすることです。
フォレンジックでは、第三者委員会のメンバーとして参加し、外部の専門家の立場で調査します。
まとめ
今回は、不正会計が疑われた場合は会計士に依頼すべきなのかという疑問について解説しました。
会計士は主に不正会計や粉飾決算の調査を行っているので、不正会計を疑われた場合は会計士に依頼すべきです。
万が一でも、会計における不正を疑われた場合には、まず会計士に相談することをおすすめします。